『けむたい後輩』柚木麻子
積読にあった本で、フォロワーの方が読みやすいと言ってたのもあって読んでみた。
女子大を舞台に、14歳で詩集を出した経験のあるプライドの高い栞子と、彼女の前に現れた二人の後輩の話。
後輩の内、栞子を崇拝する真美子の4年間を軸に進んでいく。もう一人の後輩の美里は、真美子が栞子に振り回されているのが気に入らない。
栞子は詩集を出した頃は魅力的だったけど、今はタバコ(キャメル)を吸い自信過剰で嫌な女性、周りからはイタイと思われている。
真美子は4年間で大きく変化、成長する。そして最終章で話は急展開する。自尊心、嫉妬心、コンプレックスなどの心理を丹念に描写していて、またこの作者のエキセントリックな感じも出ていて楽しめる小説だった。
個人的には、栞子のメンタリティは分かるので最後はちょっと…という感じだったけど。
(追記)
ラストの舞台となったホテルのラウンジは、新橋汐留の26階のホテルにあるのと、雰囲気が似てるので、モデルになったのはロイヤルパークホテル汐留だろうと思う。(違うかもしれないけど)。
このラウンジには仕事の会食の2次会で行ったことがあり思い出した。
宿泊客に外人が多いのか、客の半分くらいは外人だった。夜景はなかなかだった。