『乳と卵』 川上未映子

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先にツイートした作者の村上春樹へのインタビュー(『みみずくは黄昏に飛びたつ』)を読んで、芥川賞を受賞したこの本に興味があったけど、まだ読んでいないのを思い出した。

最初はとても長くて、饒舌な文体に戸惑った。でも読んでいるうちに巧みにコントロールされていることに気付く。関西弁がよいアクセントになっていて素晴らしい文章だ。

 

東京で暮らす夏子(物語の語り手)の所に、大阪から母巻子と娘の緑子がやってくる。巻子は夏子の姉で、少し病んでいるのか豊胸手術のことしか頭にない。緑子は反抗期で母と口を利かず、筆談で話している。


夏子は2人を心配していて、というところから話は動き出す。ここから先はネタバレなので書かないけど、3人の3日間の物語、ユーモラスで哀感漂う描写が印象に残る傑作だ。そして読み終わって緑子の将来が気になった。

この物語は、最新刊の『夏物語』に繋がっているそうで、こちらも読んでみたい。

(追記)

昨日まで忘年会がいろいろあったけど終了した。会社関係と友人関係。最近はイルミネーションが目立つ通りが多い気がするな。そして綺麗だ。まあ酔うとキレイに見えるのかもしれないけど。